アジア・フィルハーモニー管弦楽団ってご存知ですか? ピアニスト&指揮者チョン=ミョンフンが創設したオケで、世界中に散らばったアジア出身奏者を夏休み期間だけ(?)集めて、演奏会を開くスタイルのようです。 今年は福岡、東京、富山の三箇所のみ…と聞いたら、富山県民として行かにゃならんでしょ!月曜日(定休日)だし。
平日夜にもかかわらずオーバードホールはかなり埋まってます。 学生券(2,000円)もあるので、制服の若い子も多い。 とってもイイ感じ。
プログラムは2曲。 ・ベートーヴェン(ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲 ハ長調 Op.56) ミョンフン氏の弾き振りです。 ピアノ弾きながらの指揮ってどんなだろう?と興味津々でしたが、意外にフツーにこなしてました。 その分ピアノ演奏は無難な印象。 驚いたのはロバート=チェン氏のバイオリンの音色!力強くて美しい!見た目はフツーのオッサンなのに…さすがシカゴ交響楽団コンマス!!
・ドヴォルザーク交響曲第7番(ニ短調 Op.70) 音圧が凄い!仰け反りました。 各々オケでパートリーダーやってるクラスが鳴らすのだから当然なのですが…。 pは美しく繊細に、fは大胆に。 時間的な制約からアジアフィルとしての練習はそんなにしてないと思われますが、破綻無くちゃんと収めるのはさすがです。 いえ、指揮のミョンフン氏ではなく、オケの方。
気になったのは演奏中、なにが可笑しいのか、オケがクスクス笑ってます。 なにかトラブルがあったのか? 最初は「不謹慎な」と思ったのですが、彼ら(彼女ら)あんまり楽しそうなので、こっちまでなんか楽しくなってきちゃいました。 “音楽”ってやっぱ楽しいハズなのです。 一曲すべて必死で演奏するのもアリだけど、余力を残して此処ぞ!というときに聴かせるのもアリなんじゃないでしょうか。 肩肘張った旧態依然としたクラシックをぶちこわすだけのチカラがこのオケにはあるように感じます。 僕はこの演奏会、とても楽しめました(ミョンフン氏が上下別のヨレヨレの服を着てたのが印象的でした)。 「アジアの演奏家たちが、ひとつのオーケストラの中で調和を図ることで、世界に向けて友好と平和を発信する」という設立趣旨は、成功しているように思います。 すくなくとも彼らはとても仲が良さそうです。
きょうは無地織小千谷に山吹色の半衿、黒緑角帯に黒茶の綿袴、梅鼠の足袋です。 (ブルーの文字をクリックすると関連ページへリンクします)
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2014年9月8日(月)
No.4085
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