熊騒動から一夜明け、小学校は緊急集団登校。 危険エリアを通って一人で歩いてくる児童はおらず、各家庭への連絡はうまく行ったようです。 早朝より猟友会と市職員の方々が熊追いに出てくださいました。 痕跡は見つかったものの熊の発見には至りません。 しかし「人の匂いをつけたから、これで当分出んやろ」との見解をいただき、ちょっと安心しています。 市は「熊は山に帰す」方針でワナをしかけました。 しかし毎回対症療法に追われるのではなく、抜本的な解決策が必要です。 どうすればよいか、山に詳しい方にお尋ねしました。 1)手入れを放棄された杉山ばかりになり、密集しすぎて日光が届かず下草が生えることができない。 2)遠目には緑の森だが、実態は他の植生を寄せ付けない貧しい単層林の「死んだ緑地」となっている。 3)「里山を守ろう」と、お金を集めてボランテイア活動(植林)をさせるだけの甘い考えでは、野生動物を養えるだけの山を取り戻すことはできない。 4)本職の人達の力を借りて深山の環境改善を始めないといけない。 5)具体的には、奥山の杉を少しずつ切り倒し(間伐)、地面に日光が届くようにする。 6)杉を一度に伐採すると山崩れが起こるので、少しずつ根気よく。 7)切り倒した杉を運ぶのは(残念ながら)コストが高すぎるので、そのまま放置して肥料にする。 8)数年後には熊のエサとなる実をつける広葉樹が育ち始める。 ・・・・・・・・・・・・ 確かに、この方法なら熊と人とが住み分けできるようになります。 里山に防波堤(防熊林?)を作るよりも、互いに遠ざけてバッタリ出会わなくするほうが安心です。 熊が住むべき深山の自然をとりもどさないことには、中途半端に里山を豊かにしても、凶作のたびに人里に熊が降りてきます。 さらに根が浅い杉じゃなくてしっかり張る広葉樹なら、土の保水力も大きくなり、土砂災害も起きにくくなります。 無用なダムを作るお金があれば山の復元を手助けする方が何百分の一も安くつくし、後世への生きた遺産となるのではないでしょうか? きょうは薄黄色&薄緑の文人絣に裂織りの角帯、薄茶の袴です。(写真は一昨年の道谷の様子)
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2006年9月29日(金)
No.1165
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