「美しい装いきよべ」店長のきもの日記 過去ログ2006年7月

城端と江戸の浮世絵
 河井創太造形作陶展でお会いした城端出身の中路小百合さんが株式会社ネイチャーリンクを設立されました。 学生時代に長尾直太郎氏の江戸浮世絵を見て涙が出るほど感動し、浮世絵を五箇山和紙に手摺りすることを思いついたのだそうです。
 作品との出会いが人生を変えることがあるのですね。 品川恭子さんも学生時代に森口華弘さんの作品に感涙し染織の道に進まれました。
 実物を見せていただきましたが、確かに素晴らしい。 この緻密な多色摺りの型を “カン” で合わせるなんて天才以外の何者でもないでしょう。 きものでも江戸小紋は歪みやすい布に型置きすることが至難の業です。 職人芸ここに極まれりというところでしょうか。
 余談ですが、城端は小京都を名乗ってますが、僕はむしろ小江戸だと思ってます。 城端絹は当初は上方に出荷しましたが、最盛期は江戸で珍重され、同時に江戸端唄を持ち帰ったのです。 城端曳山祭の粋な部分は、江戸文化の影響を受けてます。
 きょうは白地の久留米にシケ引きのへこ帯、草木染め木綿の袴です。
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2006年7月31日(月)  No.1100

南砺の和太鼓 聴き比べ叩き比べ
  じょうはな座 で「南砺の和太鼓 聴き比べ叩き比べ」という子ども向けの文化体験プログラムがあったので参加しました。 小さい時から地元の伝統芸能に親しむことが目的です。 今回は「北野式年太鼓保存会」「福光送熱太鼓」のみなさんが交代で指導にあたります。 先週から太鼓を習っている次男は興味津々で、例によって最前列にかぶり付きです。 まず双方の模範演奏を聴かせていただきましたが、迫力に圧倒されたかポロリと涙をこぼしてました。
 その後、舞台に上がって太鼓の基礎を体験します。 写真は式年太鼓「八栄え」を習ってる様子です。 後半、マルボロ市からホームステイに来た子たちが飛び入り参加し、国際色豊かな舞台となりました。 動画もありますのでこちらをご覧ください
 終了後、「どうやった?」と尋ねると『外国の人とちょっとお話しできたのが嬉しかった』と見当違いのことを言ってました。 そんなもんか…ハハハ。 でも関係者の熱い思いを直に感じられる良い企画です。 上手に宣伝して継続したいですね。
 きょうは緑のコサシルクに黄色の半衿、裂織りの角帯に薄茶の木綿袴です。
 この体験メニューは8月に2回(民謡太鼓)予定されています。 
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2006年7月30日(日)  No.1099

ごみゼロ社会実践の日
 ラジオ体操のあと、虫干法会後の別院境内のゴミ拾いをしました。 タバコの吸い殻が目立ちます。 文化財である城端別院にタバコを捨てるなんて! 建立以来一度も火事が無い貴重な寺院です。 子どもたちも呆れてました。
 この行事、昨年まで「クリーン大作戦」とういタイトルでしたが、今年は輪を広げて地域住民にも声掛けしたかったようです。 が、見事に机上の作戦だけで終わってしまいました(入善町はきちんと活動するようです)。
○目的『循環型社会を構築し、「もったいない」の心を醸成するため、地域ぐるみでごみの発生抑制、リサイクル活動を推進するとともに、身近な地域においてごみのない地域社会づくりを実践することにより、安全で安心なまちづくりを推進します』
○内容『県下一斉の統一日に、小中学校、自治会単位で、3世代の住民が総出で資源回収や地域の清掃美化活動等を協力して行う』
 趣旨はわかるし賛同もするのですが、説明不足ですし、調べても県の担当課すらわからない…。(ひょっとして生活環境文化部環境政策課?) 実施主体は県PTA連合会と県環境保健衛生連合会、市町村の3者となってます。 …これって縦割り行政を打破できなかった典型的な失敗例?
 次期総裁候補が義務教育を前倒ししたいと発言して驚きました。 「子どもが言うこと聞かんから、早よから教えこまんなん」という発想でしょうか? 上から押さえつけてものを言ってもダメなんです。 今朝のごみ拾いのように、子どもと同じ目線で活動してこそ、マナーは体得するものでしょう。
 まず大人が手本を示さないと…。 政治家の国を思う発言が言葉通りにとられないのは、胡散臭さがつきまとうからではないでしょうか?
 きょうは縞の小千谷に生成の福光麻の半衿、帯無しで当店製のギャルソンエプロンです。
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2006年7月29日(土)  No.1098

打ち水大作戦2006
 梅雨あけはまだですが、好天で気温がぐんぐん上がっています。 それでは…と昨年に引き続いて打ち水大作戦」をスタートすることにしました。 幸い店前の流雪溝にはいい按配に水が流れています。 井戸からつるべで汲む如く、面白いように水が汲めました。
 シャーっと撒くと、気分爽快です。 見た目も実際も涼しくなるし、一石三鳥ですね。
 きょうは縞の片貝木綿に生成の麻半衿、黒の角帯に薄手の木綿袴です。
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2006年7月28日(金)  No.1097

京の優雅〜小袖と屏風〜
 千總コレクション「京の優雅〜小袖と屏風〜」を見に、富山県水墨美術館へ足を運びました。 ここの企画展は地方美術館とは思えない展示でいつも楽しみにしています。
 今回は趣味と実益を兼ねて小袖を見に行ったのですが、あまりの素晴らしさに見とれてしまいました。 一番気に入ったのが「紫壁縮緬地雲取に琴尽くし島原褄文様小袖」です。 写真では色をお伝えできないのが残念ですが、構図といい染めといい見事です。
 昔の手仕事の技って、微妙に線が曲がってるんですよね。 現代の仕事のように一分の隙もなく定規でまっすぐに…ということがない。 人間って曲面の集合体だから、このユルさが大切なんじゃないかと思います。
 第二室の屏風には実は全く興味がなかったのですが、円山応挙の「保津川図屏風」(重文だそうです)に足が止まりました。 筆力と言うんでしょうか、精緻でありながら力が溢れてます。 また木島桜谷という人の「山水図屏風」は、平面のはずなのに木が飛び出して見える水墨画で、上下左右ナナメから穴のあくほど見つめましたが謎が解けません。…不思議だ。
 図録は店にありますが、色や素材感などわかりませんので、ご自分の目でご覧になることをお薦めします。
 8月5日(土)2時より富山短期大学助教授の陶 智子さんが「小袖の意匠」について講演なさいます。 陶さんはよく和服をお召しですので、今度も期待大ですよ。
 きょうは紺のコサシルクに青ぼかしの半衿、緑の絽の角帯に青灰の麻袴です。
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2006年7月27日(木)  No.1096

城端のンまいもん! その7
 城端の隠れた名物を紹介するこのコーナー、2ヶ月ぶりの登場です。 今回は「みずぐち乳業」さんの「コーヒー牛乳」をご紹介します。
 程よい甘さと、かすかなコーヒーの香り…昔から変わらぬ懐かしい味はコーヒー牛乳の王道を歩んでると言っても過言ではないでしょう(大げさ?)
 僕を含めた2名が「日本一おいしいコーヒー牛乳」だと推薦します。 近くのスーパーでも売ってますが、小学校横の水口乳業直売の自販機にもありますので、だまされたと思って飲んでみてください。
 きょうは白地の久留米絣に当店オリジナルのロング前掛けです。
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2006年7月26日(水)  No.1095

和太鼓道場
 お祭好きの次男が「太鼓を習いたい」というので北野式年太鼓の小若連太鼓道場に混ぜていただきました。 8月25日の北野天満宮秋季例大祭に奉納する太鼓です。 大人の皆さんは虫干法会で迫力ある蓮如太鼓を披露してくださってます。
 小学1年から学年別グループ(A〜E)に分かれて練習開始。 初めての次男はAクラスからの開始となります。 
 まず基本打ちの “ とん・と・こ、とん・と・こ ” を覚えるのですが、身体ができてないせいかふらつきます。 一ヶ月後の本番に間に合うのか? と一抹の不安を抱く父でした。
 きょうは緑のコサシルクに黄色の半衿、辛子の角帯に薄緑の袴です。
 深夜、妻と娘がドイツから無事帰ってきました、ホッ。
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2006年7月25日(火)  No.1094

きもので芝居小屋へ
 小杉のち一庵へ舞踏劇「バァノゥタ アメ フラスキ」〜Songs of Grandmother are rain rain tree〜を見に行きました、それも子連れで。 大豆鼓ファーム出身の松原東洋さんが主宰しているトンデ空静(トンデカラシズカ)の第一回公演です。
 例によって白塗り舞踏と意味不明の無言劇なんですが、意表をつかれるシーンが多々あり面白かったぁ。 2時間の長丁場にもかかわらず、ソロ舞踏のキレにも目を見張ります。
 小3の子どもは桟敷でかぶりついて見てたので『怖かった?』と聞くと、「ぜんぜん。でもどんな意味やったが?」『・・・。でも面白かったろ』おぼろげながら意図は理解できるのですが…。 タイトルから類推してください。
 舞台装飾の北岡 哲さんのブリキの魚群も効果的に使われてましたし、楽隊のボーカル室舘 彩さんの唄声も鈴木重子さんを思わせるようで素晴らしかった。
 狭い狭い「小屋」(古い酒蔵)にぎっしり50人くらい入って、妖し楽しい雰囲気を共有できました。 昔の芝居小屋ってこんな感じだったのかもしれませんね。
 会場入り口で権次郎冷麦とアグリ10のパンが売られてたのがちょっと誇らしかったりします。 ヤマシタユウコさんありがごとう。
 きょうは揚柳木綿に柿色の半衿、辛子の角帯に茶の袴です。
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2006年7月24日(月)  No.1093

上がった!
 きょうは日曜、虫干法会のメイン開催日です。 残念ながら梅雨あけしていませんが雨も降らず涼しくすごしやすい日になりました。
 東西砺波盤持大会に先立って「ちびっこ盤持大会」が開催され、一昨年くやし涙を流した下の子が参加しました。 身体はちっちゃいですが、なんとか10Kgの米俵を持ち上げたようです。 とても目立ちたがり屋で、担ぐ前にパフォーマンス(本人曰く準備運動)までしていたそうです。 う〜〜ん。
 きょうは麻の小千谷に黒の麻半衿、紬地の兵児帯に腰板無しの綿袴です。
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2006年7月23日(日)  No.1092

虫干法会初日
 きょうから城端別院善徳寺虫干法会(むしぼしほうえ)、初日が土曜なので午前中から町がざわついてます。
 台所門で水盤(用途不明?)をびっしり埋め尽くした水草を見つけました。 かわいい黄色い花を咲かせています。 遠目に見ると蓮の花に見えなくもない…かな?(無理か)
 夜はPTA安全環境委員会でこども110番の家ウォークラリーの慰労会をしました。 回収したアンケートの中で「子どもは楽しんでいた」とか「こんなヒドイ雨の中、歩くことはまずないので、良い体験ができた」など好意的な意見が多くホッとしました。 保護者のみなさんが企画意図をよく理解してご参加くださったようで嬉しかったです。
 楽しい慰労会ではありましたが、最後にゆうや君のことに話題が及び、「二度と起こしてはならない」と決意を新たにしました。 僕だけじゃなく、皆さんが事故を昨日のことのように鮮明に覚えておられるのが心強かったです。 まだまだやること、できることはたくさんあります。
 きょうは黄色のコサシルクに辛子の半衿、辛子の角帯に黄緑の袴です。
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2006年7月22日(土)  No.1091

タウン誌取材
 タウン情報富山(TJとやま)2006年9月号の “odekake” 企画は城端特集です。 読者カップルが「浪漫亭」でランチ→きよべの「きもの一日レンタル」で着替えて→市街地散策→曳山会館を見学し→「善哉」でおやつ…というコースのようです。
 お越しになったお二人はなんと城端在住の新婚さん。 頭の毛を剃った旦那さんは新之助時代の市川海老蔵に似ています(「お〜いお茶」のCM)。 城端にもこんな若い衆がいたんですね。
 まず奥さんに好みのきものを選んでいただきました。 黒地に緑の縫取したきものに黄色の帯をあわせます。 難しい地色ですが良くお似合いです。 旦那さんは奥さんとバランスを取って、白茶のきものに茶の袴です。
 写真をごらんください、どうです?カッコいいでしょ?この二人。 道行く人がみな振り返ったそうです。 詳しくは8/25発売のTJとやまをお楽しみに。
 きょうは片貝木綿に黒地の半衿、裂織りの角帯に薄手木綿の袴です。 雨模様だと覚悟していましたが、幸いなことに落ちてきません。 この時期にしては涼しく、まさに撮影日和でした。
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2006年7月21日(金)  No.1090

手織り帯が完成
 ギャラリーにある高機で母がこつこつ織ってきた帯がようやく完成しました(写真をクリックすると拡大)。 なんと足掛け2年かかっています。
 緯糸に真綿を手紡ぎした糸と藍染・草木染の色糸を用い、経糸は白を嫌い整経してから柿渋で染めるという裏技(荒技?)を使ってます。
 当初はどうなることかと思ってましたが、偶然お太鼓部分に綺麗な横縞があらわれて、素敵な帯になりました。 まさに世界にひとつのオンリーワンです。
 ものづくりは楽しいです。 もっと手織りに興味を持ってくださる方が増えることを願ってます
 きょうは久留米白絣の浴衣に、ロング前掛けです。
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2006年7月20日(木)  No.1089

通信簿もらい
 子ども3人の通信簿もらい(保護者会)に行ってきました。 初めての経験です。 周囲はほとんどお母さんばかりなので妙に緊張します。
 一学期、城端小学校は個別面談がなく、各教室で担任のお話を聞くだけです。 先生が教壇に立ち、保護者が子どもたちのイスに座ります。 黙って難しい授業を受けてるような、独特の雰囲気でした。 ははは。
 ところで、昨日今日といろんな方とお話することができ、城端の子どもたちを取り巻く良い流れが見えてきました。 確実に城端は変わりつつあります。 これについては、ある程度形になった時点で報告するつもりです。
 5月に植えたコンテナガーデンが咲き誇ってます(写真をクリックすると拡大)。 ボリューム満点で溢れんばかり…。 植えた時は同条件だったのに、各々趣向を凝らし(?)、かなり個性が出てきました。 さらに今年は虫干法会の五色の旗が刺さったので、とても賑やかです。 虫干期間中(7/22〜28)に西町通りを歩いてみてください。
 きょうは紺のコサシルクに紺ぼかしの半衿、黒の角帯に青鼠の麻袴です。
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2006年7月19日(水)  No.1088

絹の鶴
 城端は絹織物で栄えた町です。 絹を使った手頃なお土産があれば…と思っていたところ、新しくできたまちづくりグループ「繭の会」が絹の折り紙(布)を作ってくださいました。 大きさも模様も様々ですが、並べるときれいでしょ(写真をクリックすると拡大)。
 この鶴は7月23日虫干法会に別院前中川文司邸で展示販売します。 別院山門のすぐ前、溝口梅華堂さんの隣です。
 また繭の会では新たにシルク入り蓮如餅も開発しました。 ところてん・アイスコーヒーとともに同会場でご賞味いただけます。
 きょうは緑のコサシルクに灰色の半衿、辛子の角帯に草木染め木綿の袴です。 涼しいのは良いのですが、雨が降り止みません。 被害も出ています。 早く梅雨明けしてくれないかなぁ…。
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2006年7月18日(火)  No.1087

幻の夏カレー
 「海の日」は大雨です。 学校も店も休みですが、無理に外出しても楽しく無いので家で遊んでいます。
 妻がドイツに行ってるので、子どもたちと一緒にご飯を作ることになりました。 メニューを相談の結果、茄子や正体不明の巨大な豆の入った「夏野菜カレー」に決定!
 恥ずかしい話ですが、結婚して一度も料理したことがありません。 失敗に大笑いし、手際の悪さを露呈しながらも、楽しくカレーができました。 味ですか?…大丈夫、おいしかったですよ…ヘヘ。
 でも、やっぱり男の料理…ワイルドに散らかり放題ですね。 ということで僕の腕前(?)は数年間は封印されるカモ???
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2006年7月17日(月)  No.1086

第5回権次郎まつり
 故稲塚権次郎翁の功績を讚えようと始まった手作りの権次郎まつりも回を重ねて5度目となりました。 主催は蓑谷地区村づくり協議会、年々規模を拡大し地区あげてのイベントになっています。 今年は気合いが入ってると聞いたので、時間をみつけてちょっとお邪魔しました。
 大雨洪水警報が発令されている悪天候にもかかわらず、会場いっぱいの人だかりです。 大豆鼓ファームの舞踏「トンデ空静(とんでからしずか)」を鑑賞しながら、昨年食べ損ねた権次郎牛丼を(280円也)ほおばります。 城端でもうまいと評判の蓑谷産コシヒカリを使い、安全安心な地産牛肉を薄味で仕上げたヘルシーな味でした。 詳細なレポートはBlogをご覧ください。
 蓑谷では地区独自のパンフレットまで作っておられて驚きました。 地域の「特産品」「名所」「散策まっぷ」の情報を発信しています。 素晴らしいですね。
 きょうは黄色のコサシルクに辛子の半衿、辛子の角帯に薄緑の袴です。
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2006年7月16日(日)  No.1085

鼎談「火の誓い」
 大福寺不二門(ふにもん)で「河井創太造形作陶展」が始まりました(7/17まで)。 これに合わせて、お寺の離れで河井創太さん、岩城信嘉さん、住職の太田浩史さんによる鼎談が企画され、聴講させていただきました。 聴衆は約40人、大雨の中遠くからお越しになった方も多いです。
 創太さんは河井寛次郎氏のひ孫にあたり、信楽で作陶作業に打ち込んでます。 32歳という若さにも関わらず、作陶に関し「個性を先にイメージするとダメになる。土をさわり続けることから作品が生まれる」と話してくれました。 「作品はひねり出した作為(=不純な思い)の無いところにうまれる」と太田住職がフォロー。 確かにその通りです。 翻って呉服の世界をみると、いかに安易に“作家物が量産”されてることか。
 「創太さんにとって美とはどんなものですか?」とお尋ねすると、『ギリギリのところから溢れでるもの』と。 純粋な青年です、いい作家に育つでしょうね。 …僕が言っても信憑性が無いですが(笑)
 夜の懇親会になぜか紛れ込ませていただき、深夜まで民藝運動に関わる人たちと語り合えました。 ワクワクする計画もお聞きし、実現がとても楽しみです。
 きょうは麻の小千谷の薄鼠の半衿、黒の角帯に薄緑茶の袴。 洗濯しても一晩で乾くので快適です。
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2006年7月15日(土)  No.1084

マキの葉手裏剣
 ひだまりくらぶの一学期の活動はきょうが最終日。 4月にスタートした当初は、ほんとに子どもたちが集まるのか不安でしたが、コンスタントに遊びに来てます。
 写真は槙の葉で手裏剣を作ってるところです。 長く硬い葉を4枚選びだし、2つ折りにして組み合わせるだけです。 器用な子はサッと作るのですが、手こずる子が目につきました。 コマ回しで遊ぼうにも、力加減がわからず、紐をコマに巻けない子がいます。 指先を使うのは大切なことなのですが…。
 作った手裏剣を一斉に飛ばしました。 短い時間(20分間)ですが、子どもと一緒に遊べるのは楽しいひとときです。
 城端ひだまりくらぶ、現在三十数名のご登録をいただいてますが、まだまだメンバーが足りません。 9月から昼休みも活動したいと考えているので、趣旨に賛同してくださる方を募集しています。 まずは一度遊びにきてください。
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2006年7月14日(金)  No.1083

五色の旗
 22日より城端別院善徳寺の一大行事虫干法会(むしぼしほうえ)です。 今年も様々な催しが企画されています。 商店街も手作りの五色の仏旗を店頭に飾り、信仰のまち城端をアピールします。 写真のようにお寺で御朱印をいただくことで、市販品とは違う城端ならではの仏旗になりました(非売品です)。
 きょうは生成りの揚柳木綿に黄色の半衿、白麻の角帯に薄柳の木綿袴です。
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2006年7月13日(木)  No.1082

ドイツ・リンゲンへ
 2年に一度、日本(富山)とドイツの持ち回り(?)で開催される世界こども演劇祭、ワールドカップイヤーの今年、第9回世界こども演劇祭はドイツが会場です。 日本代表として、和田朝子舞踊研究所の35人の子どもたちが「山村留学日記」を演じることになりました。
 実は娘も下っ端メンバーの一員で、今朝お世話係の妻とともに出発しました。 飛行機に乗ったことの無い娘はむろん初の海外旅行です。 世界24カ国から集まる子どもたちと言葉の壁を越えて友達になれたらいいですね。
 2004年の「アジア太平洋こども演劇祭」で海外児童演劇の一端を見ましたが、子どもたちは気後れせずのびのび演じてました。 観客席の子どもたちも、良い演技にはスタンディングオベーションで応えていて、とてもいい雰囲気の演劇祭だったと記憶してます。
 きょうは縞の小千谷に黒地の半衿、裂織りの角帯に薄茶木綿袴です。
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2006年7月12日(水)  No.1081

「無形文化財」に入る
 川島テキスタイルスクール修了生後期展が始まりました(7/23まで)。 今回は前期よりさらにゲージツ色が増してます。
 写真手前の縄のオブジェは「迷路」 …これ織物ですか?
 隣の部屋には3つのテント(テトラパック状)があり、中に入ることができます。
 タイトルは「無形文化財」! 説明パネルがふるっているので紹介します。
名称;フィルター
区分;概念
種類;テキスタイル
解説;フィルターとは、(1)それを通すことによって私達の周囲を取り巻く環境を普段とは異なるように感じることができるもの。(2)私たちの周囲に溢れる様々なカタチをした情報を濾過して大切なものだけを受け取れるようにするもの、である。現代の情報に取り囲まれ、その流れの中で踏ん張って生きている人々に、包まれているという安心感を与えるとともに、その人にとって大切なものを再認識する機会を持ち運び可能な形で提案する。
指定年月日;2006年3月8日
指定条件;一、折りたたみ、持ち運びが可能であること。 二、人が中に入り、包まれること。 三、完全に閉じてしまうのではなく、外界とのつながりを持つこと。 四、言葉や知識によらない感動を人に与えること。

 膝を抱えて入ってみましたが・・・・寂しかった(笑) ぜひご自身で体験してみてください。
 きょうは縞の片貝木綿に黒の角帯、薄手の綿袴。素足なので涼しいです。 私見ですが、靴や靴下を履くと、体感温度が2℃ほど上昇する気がします。
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2006年7月11日(火)  No.1080

黄金の球と金の杯
 サッカーワールドカップも今日が最終日、イタリアv.s.フランスの決勝戦となりました。 FIFAの心憎い演出で決勝だけ黄金のボールを使ってます。 90分で決着がつかず、延長30分、さらにPK戦で、イタリアが優勝しました。
 イタリアのほうがチーム全体で優勝への意識が強かったように感じます、あの運動量はすごい。 なかでもキャプテンのカンナバーロの働きはめざましかった。 PK戦でニコリともせずに、ゴールを見つめる姿に何かを感じました。
 言葉に表さなくても、わずかな試合時間の中で民族意識や選手の人生観まで顕在化するんです。 サッカーはスポーツであると同時に予測のできないドラマだと思います。
 戦争とサッカーを同列に置く人もいますが、僕は違います。 サッカーはあくまでも美しい。 戦争は美しさにカムフラージュされてはいますが、実態は殺し合いでしかありません。
 小さな金の杯に人生を懸ける、たかが球技ですが男たちの生き様を見ました。 今回のW杯もすばらしい大会です。
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2006年7月10日(月)  No.1079

ラク顔
 休みであってもどこへも連れてってやれません(店は営業中)。 子どもたちは退屈してるようで、新聞の折り込みチラシに落書きを書いてます。 なかで一枚傑作(?)があったので写真をパチリ! これ誰だ?? ひょっとして…安藤政信クン!??? 子どもの手にかかったらどんな美形も台無しですね…スマン。

 「綿繰り機を見せてください」と富山からお客様がお見えになりました。 和綿のなかでも繊維の短い茶綿栽培にグループで挑戦なさっているんだそうです。 種を少々いただきました。 発芽率が低いので難しそうですが、チャレンジしてみます。
 きょうは文人絣にシケ引きのヘコ帯、腰板無しの綿袴です。 
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2006年7月9日(日)  No.1078

お墓とスイカ
 今日は23回目の亡父の命日です。 早朝に目が覚めたので、何気なしに墓掃除に出ました。 朝もやのかかった城端はとても美しく、得した気分です。
 おやつに今年初物ののスイカを食べました。 長男が「14歳の挑戦」でAコープセフレにお世話になり、最終日に「14歳の店」で販売させていただいた商材です。
 子どもが働いて稼いだんじゃなく、実際は様子を見に行った妻が買ってきたんですが、それでも格別の味がしました。 亡父に親孝行できなかったなぁ…と、今頃になってしんみり思います。
 きょうは麻の小千谷に黒っぽい半衿、帯無しでギャルソンエプロンです。
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2006年7月8日(土)  No.1077

立山登山検討会
 立山連邦は富山のシンボルです。 が、城端からは見ることができず常々残念に思ってます(代わりに都久波禰山系を見られるので、これはこれで幸せなのですが…)。
 県内では6年になったら立山へ登頂する小学校が多く、砺波地区では6割を占めるそうです。 城端は一時中断していたのですが、数年前から復活しています。 僕も小学校卒業年度に御来光アタックしました(悪天候で中止しましたが)。
 今年の登山予定日は7月24・25の二日間、先生をはじめ引率ボランティア8名の万全の態勢で出発する計画でした。 しかし今年は残雪がひどく、室堂でまだ3mの積雪があるといいます。 そこで急遽、立山登山の可否について役員と学級委員に集まっていただき、検討する場を設けました。
 昨日下見に行ってこられた先生「現在一の越まで雪渓が2kmほどあり、登山予定日でも1kmは残るでしょう。ズック履きなど生半可な装備では滑落の恐れがあります」と。 「例年より浮き石が多い」「登りより下りの方が危険」でもあるので、全会一致で今年の立山登山は見合わせることにしました。
 しかし卒業年度に何か記憶に残る体験をさせてやりたいので、学校と知恵を絞っています。 月曜夜の緊急学年集会に提案する予定です。
 それにしても立山の現況が積極的に報道されてないのが気にかかります。 商業観光よりも人命優先でしょうに。
 きょうは紺のコサ(タッサー)シルクに薄黄の半衿、黒の角帯に麻の袴です。
2006年7月7日(金)  No.1076

姿勢が良くなるサンダル
 和装だと背筋が伸びるので、自然と姿勢が良くなります。 「でも毎日きものは無理…」という方におすすめなサンダルを見つけました。 ダンス用品メーカーchacottが開発した「グーポ goopo」です。
 娘から借りて家の中で時々履いていますが、いいですよこれ。

 昨日の日記に書いた「スクールバス削減問題」は急転直下、一気に解決しました。 多くの方が動いてくださったようですが、これも天の計らい? ありがたいことです。
 きょうは緑のコサシルクに生成りの半衿、辛子の角帯に薄手の綿袴です。
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2006年7月6日(木)  No.1075

土と遊んで
 城端にぎわい館じゃんとこいで2つの作品展が始まりました(7月30日まで)。 南砺市荒木在住の元テキスタイルデザイナー加藤佳二美(かとうよしみ)さんの作陶展『土と遊んで』と、福々大学書道教室の「うちわ展」です。
 加藤さんの燿窯(ヨーヨー)は、遊び心で作った碗・香炉・花器etc.を展示。 独特の造形ですね、おもしろい。
 一方のうちわ展は涼しさ満点です。 骨のあるうちわに書いたことで文字に変化がでてます。
 夜は城端教育後援会(仮称)の準備会。 その席で、小学校のスクールバス削減(厳密には市バスによる代替)問題について相談しました。 学校とPTAだけでは力の限界を感じるこんな時こそ、住民による教育後援会が後押ししてくださればありがたいのに…と強く思います。
2006年7月5日(水)  No.1074

傘も染める
 梅雨の晴れ間に母と友人がパティオで染めものをしています。 青、赤、臙脂、藍の化学染料でまず手織り機の緯糸(左写真)を染めます。
 次に真綿を染めてみました。 後で手紡ぎして織物のアクセントにします。
 最後に染めたのは、白い日傘(右写真)。 とてもきれいに染まりました。 ぼかし具合(ムラ?)がアジサイのようです。 晴れた日の西町通りでご確認ください。
 きょうは片貝木綿に麻混の黒地の半衿、帯無しでギャルソンエプロンです。
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2006年7月4日(火)  No.1073

町並み散策
 田村萬盛堂さんの車庫が完成しました。 景観に配慮し、シャッターではなく格子戸です。 しかも歴史のある和菓子屋さんらしく、古い木型がはめ込まれてます。 国道304西町通りから一本西に入った荒町は楽しい通りです、のんびり歩いてみてください。
 城端別院虫干法会(7/22〜28)が近づいてきました。 期間中に「ガイドさんと行く 城端街並みウォーク」が企画されています。『城端別院虫干法会とじょうはな座伝統芸能鑑賞』『城端別院虫干法会と絹織物の歴史を訪ねる』では荒町を含む町並み散策ができますので、ご参加ください。
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2006年7月3日(月)  No.1072

子ども110番の家ウォークラリー
 城端地区には現在百余軒のこども110番の家があります。 不審者に声をかけられたとか、怖いことがあった時、困った時など緊急の場合に飛び込みなさいと子どもたちに教えています。 しかし、町内とはいえ見ず知らずのお宅(お店)に駆け込むのは勇気のいることです。 イザというときに躊躇されては意味がないので、「子ども110番の家ウォークラリー」で顔なじみになってもらおうと初開催することにしました。
 任意参加にも関わらず71名の児童の参加がありました。 さらに40数名の保護者、先生方のほとんど、PTA役員、110番の家の方々など、関わった人間は140名をゆうに超えています。 15に班分けし、学校周辺の11のポイントでサインをもらい、3択クイズに答えます。 保護者も付き添いますが、子ども主体で行動し大人は口出ししない約束です。
 前日からの雨が上がらず、一時は中止しようかとも考えましたが、「保護者もたくさんおられるし、安全面では万全を期してる。子どもに風雨の時の対応を学ばせるのによい機会ではないか?」という判断で予定通り開催決定しました。
 途中、雨足が強まったので心配したのですが、すべての班が予定時刻に戻ってきました。 子どもも大人もびしょ濡れですが、結構楽しかったようでホッとします。
 もうひとつの設問『危険箇所を書き出して欲しい』というのはちょっと難しかったかもしれません。 子どもたちに「危険箇所看板が必要な場所」と「不審者がいそうな、入りやすく見えにくい場所」どちらかを探させました。 晴れてれば余裕もあったのでしょうが、どしゃ降りの中では歩くのに精一杯だった子どもが多かったようです。 しかし、根気づよく問いかけたいと思ってます。
 自分の頭で考え判断できることが重要です、親はいつまでも側にいて守ってあげることはできませんから。
 終わりの挨拶で子どもたちには「命を大切に! 裕矢君のことを忘れないで」、ご家族には「地域活動に積極的に参加して、地域で子どもを守り育てる環境を作ってください」と少々余計なことをお願いしてしまいました。 しかし僕の偽らざる気持ちです。
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2006年7月2日(日)  No.1071

命の日
 あの日から一年が経ちました。
 城端小学校では7月1日を「命の日」として、忘れ得ぬ日と決めました。

 あっという間の一年間でした。
 学校や地域と一緒に始めた「危険箇所調査」「看板作り」「緊急メール網整備」「星のかがやき」「星のしらせ」「プール引率ボランティア」「安全マニュアル作成」「集団登校」「集団下校支援ボランティア」「親子で危険箇所発見ウォーク」などの様々な活動。
 さらに事故予防策として「ひだまりくらぶ」「生活習慣の見直し」まで。 まだまだ成果はあがっていませんが、根気よく続けていくつもりです。
 明日に備えて早く床につきましたが寝付けず、一年前のいろいろな思いが駆け巡ります。
 きょうは黄色のコサシルクに生成りの半衿、福光麻の角帯に青灰の麻袴です。
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2006年7月1日(土)  No.1070

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