きものT.P.O BOOK

19の厄

 女性は数えの19が厄になります。親から厄よけに銀の指輪を贈ってもらうことが多いようです。でもなぜか「数えではなくって満19才で…」と変わっているみたいですね。やはり「(数えの19の)高校生に指輪は…(売れない)」という宝飾業界の思惑でしょうか?

25の厄

 男性は数えの25が厄年にあたります。ご存じのように庄川町金屋神明宮では、25・42・61の厄年男性が紋付き袴で、33・61の厄年女性が訪問着などの準礼装で、鯉に御神酒を飲ませて放流します。

 城端町では数えで25の男性は、別院で除夜の鐘を交代でついたあと神明宮でお祓いをうけ、その後同級会を催すことが多いようです。

33の厄

 女性の数えの33は大厄です。前後1年を前厄・後厄と呼び、都合3年間は健康に留意する必要があるといわれています。別名「水の厄」とも呼ばれ、水の模様のあるきものや帯を実家から贈るところもあります。砺波地方では厄から身を守る【長いもの】=「帯」をプレゼンとされることが多いようです。実際若いときに作った帯が少し派手になってくるころなので、ちょうどいいのかもしれませんね。
 城端町では、正月二日にそれぞれの宮で御神酒や餅を奉納し、お祓いを受けて、その後同級会を催すことが多いようです。お祓いを受けるときは準礼装の【訪問着+袋帯】や【附下+袋帯】で詣ります。

42の厄

 男性は42が大厄です。城端では、数年前から準備をして氏神さまに備品を奉納しています。皆でお祓いを受けた後、お決まりの酒宴となります。
 また後日、親戚一同を招いて、盛大な厄払いの祝宴を催します。
 このとき主役の厄年男性は紋付き袴、その奥様や母上は訪問着などを着ます中学生程度に大きくなった娘さんなら母親譲りの振袖、もっと幼い女の子なら四つ身の訪問着などを着て、招待客に失礼のないようにしましょう。
 一方招かれた親類縁者は、訪問着や附下、もしくは家紋の入った色無地等を着ていくとよいでしょう。

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